歯科医院を承継し、自身で運営を始めるには多くのメリットがあります。現状、歯科医院の中には院長が高齢化による、引き取り手を探してる医院も存在します。売り手買い手の需要が明確になってきているのがこの業界の現状と言えるでしょう。
歯科医院を低コストで始めることで事業拡大にも繋がりますが、一方で、どのような対策を行いチャンスをつかんでいけば良いのでしょうか?今回は、歯科医院の承継を検討している方が、改めて確認しておくべき現状と承継に向けた対策を解説します。
構造変化が進む歯科業界の実態とは?買収は難しいのか
よく歯科医院が全国に多く存在することから「コンビニより〜…」などと揶揄されることも多い歯科業界。現状、歯科業界はどのような悩みを抱えているのでしょうか?
院長高齢化…医療法人増加…さまざまな変化
歯科医院を買収してみたい、と考える層の中には現在抱えている歯科業界の変化に着目している人も多いはずです。例えば、
- 院長高齢化や働き手不足
- 医療法人系の増加による影響で個人歯科の経営が難しい
- ニーズの変化に対応できない
など…。多くは時代の変化によるものです。したがって、歯科医院を経営したとしても「儲からないのではないか」という認識も多いというのが現状でしょう。
治療ニーズも大きく変化している
昨今、時代の変化もありますが、治療ニーズも変化してきています。一昔前は、虫歯も多く、虫歯治療がメインでした。ですが、子供の虫歯自体も生活習慣の変化、歯磨き指導、虫歯予防のための歯磨き粉、これらの普及で虫歯罹患率は減少してきているといわれています。
もちろん、無くなるわけではありませんが、日常生活で補える部分が多いことから歯科経営も傾く可能性があるわけです。そのため、「虫歯を治す場所」からの変化は理解しないといけないでしょう。
参考:キャククル・歯科業界の課題と生き残るために必要なマーケティング施策
歯科医院の承継に向けて…3つの対策が承継後を左右する?
日本社会全体が抱えている問題は歯科医院の経営にも影響しています。ですが、歯科医師の資格をとった上で、雇われているだけでは終わりたくない…と考えている人も多いでしょう。そのような方にとっては、歯科医院の承継は大きな力になり、ビジネスチャンスにも繋がります
歯科医院の承継に向けて!ビジョンを明確にしよう
歯科医院を承継後、どのような戦略で経営していくのか、事前にビジョンを固めておくことは必須です。そのため、承継時の調査には注意をしましょう。
- 人材の確保
- 土地の患者様ニーズ
- 展開したクリニックの方針が現実的か
など。その土地に合わせて、診療メニューなども見直しをする必要があります。具体的に、ビジョンを組み立て、承継時にはそのビジョンと照らし合わせながら検討しましょう。
3つの対策で承継後から軌道にのせよう
歯科医院の承継において、ビジョン設計を行い、実際に購入後、どのように軌道に乗せていけばいいのでしょうか?3つの対策に絞って解説します。
- 付加価値をつけよう
…他院との差別化をする医院も増えてきていますが、本当に患者様にその魅力が伝わっているかはわかりません。したがって、明確にわかるような付加価値が必要です。それは魅力を伝えていくのも該当しますし、最新の治療方法のもその一つといえるでしょう。
- 安定した集客にはマーケティングが重要
…国内社会の変化は著しく、患者様のニーズも日々変化します。医院を承継後、マーケティングに割く時間がなければ、積極的に外部に入ってもらうのも1つの手です。デジタル化もすすむ昨今、利用できるものを利用し、スピード感を大切にしながら集客にも力をいれると良いでしょう。
- 信頼できる入り口を探そう
…歯科医院の承継に関して、初めに立ち返りますが、やはり承継をどこにサポートしてもらうかは重要です。売り買いの情報が漏れないように秘密保持を徹底できるサービスを利用しましょう。信頼のおけるサポートを受けることで、その後の繋がりも変化するはずです。
また信頼関係では、更に何度も足を運んで、対面で情報収集しているなどの情報の精度、信頼度も重要な点となりますので、合わせて確認してみましょう。
まとめ
今回は、歯科医院の承継は現実的なのか、すべきか、実態をみながら解説しました。治療ニーズの変化も大きいため、「歯科医院経営は難しい」と一言では言えません。実際に、歯科医院の承継後に大きな利益を出している経営者もいます。
顧客ニーズに合わせた展開はもちろんですが、承継までのプロセスも大切にしながら臨んでみると、良い結果につながるでしょう。